VCICとはVenture Capital Investment Competitionの略で、Entrepreneurshipやそれに係るファイナンス等の研究組織であるPolsky Centerが主催して毎年行われている。今年は1月20日(水)から22日(金)の3日間に渡って開催されたのだが、この位置づけとしては学校選抜チームを決める、というもので、これに優勝したチームは次にregional competition、さらにnational competitionに進むことになる(欧米の他のBusiness Schoolも参加する一大イベントらしい)。
私は当初、このイベントに全く興味がなかった。存在は知っていたが、前職で長く投資関連の業務に従事していたことから、「もうお腹一杯です」という状態だった。Final Examも直前にせまった12月のある日、Chicago BoothのPart Time生で中国人の友人から突然連絡があり、「VCICに出ないか?」と。彼は携帯関連ソフトウェアの開発企業に勤める一方、夜間や週末の授業を主体にBoothに通っており、既にEntrepreneurshipやベンチャー投資に関する授業をとりまくっていた。そして満を持してこのコンテストに出ようとしていたのである。
もともとVCICはintensiveでtough、という噂は聞いていただけに、決断をできずにいたのだが、とりあえずこの友人と昼ごはんを食べながら、VCICの概要やなぜ私なのかも含めて話を聴くことにした。友人いわく、
-VCICはまず書類選考があり、その時点で30-40チームの応募に対して1月のコンテストに参加できるのは6チームまで絞られる
-この選考の基準はチームの「Diversity」と「Professionality」
-既にPart-time生を中心に企業家、元ベンチャーキャピタリスト、バイオやメディカルの専門家4名を集めており、あとはfinancial modelingやdue diligence等に精通した人物がほしい
-またfull-time生を入れることでさらにdiversityを出したい
とのことだった。うーん、気合入っているなー。さらにふと気付いたのが、これらcompetitionに出場するには、①自分でチームメンバーを率先して集めるか、②チームメンバーから誘われるかの2とおりしかない。②の場合、チームへの貢献がなければ誘われない。さらにどちらのケースでも自分のバックグラウンドを勘案すると、投資以外のcompetitionで大きな貢献ができるとは思えない。そうなると、VCICは自分の経験や能力を生かせる数少ないチャンス(さらに大規模で本格的)ではないか。市場原理(demandとsupply)を考えれば、「お腹一杯です」なんて悠長なことは言ってられないのではないかと。